
現在のあなたのポジションについて教えてください。
社会システム研究所長兼ESG投資調査室長、主任研究員
日興リサーチセンター株式会社(SMBC日興証券の100%子会社)
社会システム研究所は、ESG投資に関する調査研究に取り組み、その成果を活かして上場企業など発行体や機関投資家へ情報提供を行うとともに、評価モデルの開発を行っています。
私の仕事は、私を含めて6人の研究員による調査研究をすすめること法人や機関投資家のお客様への情報提供チームプロジェクトとして評価モデルを開発することです。
1週間の大まかな業務スケジュールを教えてください。また、1日の流れについても教えてください。
決まったルーティンワークはありません。
いくつかの顧客訪問やときにはセミナー講師などを務めます。
いくつかのミーティングや支出の承認など内部管理業務をこなします。
チームの研究員が書いたレポートや論文のレビューをします。
お客様などからの問い合わせに答えます。
自分の論文の執筆もします。
外出がない日は、午前中はレポートの執筆、データ分析など。午後から管理業務と資料準備、情報収集となります。
あなたの責任投資・ESG以外の分野でのキャリアパスについて教えてください。
責任投資・ESG分野での活動年数
2007年から12年。
ご自身のバックグラウンド
銀行の資金証券部門です。円金利の市場経験が長く、デリバティブなど様々な金融商品を扱いました。
米国大学院に留学した後、年金コンサルタントになりました。
責任投資・ESGを専門分野とするに到るまでの経歴
米国インディアナ大学の環境行政大学院に留学しNonprofit Managementの修士を取得しました。その後帰国してESG投資担当の年金コンサルタントになりました。
お持ちの職能資格
CFA, CMA、Master of Public Affairs
責任投資・ESGをキャリアパスとして選んだきっかけ
金融セクターにおいて社会に貢献する可能性がある仕事だから。
責任投資・ESGに関してあなたが思う肯定的、また否定的な点
良い点:経済合理的なサステナビリティを経済合理的に追及するところ
悪い点:サステナビリティが時々ファンタジーになってしまうところ
あなたのキャリア形成において一番影響を受けた人物とその理由
特になし
あなたが感じる持続可能な金融・投資と現在のメインストリームの金融業界それぞれの企業文化に相違点を教えてください。
持続可能な金融・投資では、不確実な将来に対して、深い洞察で予測が可能と考えて行動する。
メインストリームでは不確実な将来に対しては予測は不可能だと考えて行動する。
あなたの考える持続可能な就労環境とはどのようなものですか。
チームの生産性が高く、また生産性が持続的に向上していく職場
あなたがキャリア初期のご自身にアドバイスをしたいこと、またやっておけばよかったと実感することを教えてください。
若いときに大学院などで研究しておけばよかった、できればPh. Dまでやっておけばよかった
これから責任投資・ESGキャリアを築く人たちにどのようなアドバイスを送りますか。
取得するべき職能資格
ESG投資も投資なので金融・投資の資格が必要です。CFAやファイナンスの大学院などです
自分が特化するESGイシューに関連する学位
必要な経験
メインストリームの経験(あれば)
役に立つソフトスキル
ESG問題は複雑で、難しいものですから、それを理解するためには高度の思考能力と学際的な知識が必要です。
その他
経済学も助けになります。データも扱えるといいです。
今後、責任投資・ESGのキャリア機会の成長が見られると思われる分野を教えてください。
アセットクラスでいうと、上場企業投資よりはオルタナティブでしょう。
PEやVC、不動産やインフラも有望です。また、森林や農地といったいわゆる実物資産のエリアも需要があると思います。
簡単なこれまでの経歴を教えてください。
· 日興リサーチセンター株式会社、社会システム研究所長 兼 ESG投資調査室長、主任研究員、2013年−現在)
· マーサージャパン、シニアコンサルタント、2007年-2013年
(この間 School of Environmental and Public Affairs, Indiana University留学)
· KPMGビジネスアシュアランス、シニアコンサルタント、2002-2003
· 三菱UFJ銀行、調査役、1988-2001
その他のキャリアインタビューを読むには以下のリンクをクリック:https://www.ri-nippon.com/careers